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2015年度

[健康]に関する研究及び事業「うつ予防プログラムの応用および効果検証」事業 2009年度〜

介護予防の観点からも、高齢者のうつ予防・支援は早期に取組むべき重要な課題である。しかしながら、うつリスクのある虚弱高齢者に対しては、これまで訪問サービスを中心とした個別支援を行ってきたものの、その効果は明らかになっておらず対策が遅れている。まして、うつ予防そのものを目的としたプログラムは非常に少ない。
そこで、当財団では2008年度に国内外の先行研究成果を集成し、ポジティブ心理学的アプローチを主なツールとしたうつ予防プログラムを開発し、高齢者及び高齢社会を担う勤労者のうつ予防支援対策に有益なツールを提供する。

概要

研究名
「うつ予防プログラムの応用および効果検証」事業
目的
高齢者および勤労者のメンタルヘルスの維持向上を図ることを目的とし、ポジティブ心理学的アプローチを主なツールとしたうつ予防プログラムの有効性について実証する。
期間
2009年度〜
内容
  • ・研究デザイン:介入研究
  • ・対象地域:都市部&地方(高齢者)、企業(勤労者)
  • ・対象者:高齢者・勤労者
  • ・介入プログラムの内容:うつ予防プログラム
  • ・評価方法:ベースライン調査とフォローアップ調査、自治体等からのデータ提供
  • ・調査回数:4回・開始時(B)→3ヵ月後(F1)→6ヵ月後(F2)→12ヵ月後(F3)
  • ・調査方法:会場で実施する(自記式調査票)あるいは郵送法
  • ・主な評価指標:
    [メンタル面] 抑うつ状態、不安状態、睡眠状態、心理的幸福感(10段階)
    [事後指標] 要支援・要介護認定状況、介護費、死亡、転出
対象フィールド
同意が得られた自治体に在住、あるいは同意が得られた企業に所属し、本研究への協力に同意が得られた者
従事者・協力者

財団内:兪今、安順姫、黒澤侑子、岩田明子

財団外:新野直明(桜美林大学加齢発達研究所)

最近の主な成果

[学会]

  • 兪今:「うつ予防プログラムの介入効果についての実証研究−都市部と地方自治体における効果検証−」第27回日本健康心理学会(沖縄 2014.11)
  • 安順姫、兪今:「地域高齢者向けうつ予防プログラムの介入の実証効果」第73回日本公衆衛生学会(栃木 2014.11)
  • 兪今、安順姫、新野直明、芳賀博:「高齢者のうつ状態に対する予防プログラムの中長期的な効果検証」第73回日本公衆衛生学会(栃木 2014.11)
  • 兪今:Prevention of Late-Life Depressive Symptoms「高齢期のうつ予防」(提案シンポ) 第20回国際老年学会(ソウル 2013.6)
  • 森田彩子・兪今・兪峰・安順姫:Factors associated with well-being of Japanese frail older adults and effectiveness of group positive psychology intervention 「ポジティブ心理学的グループ介入の日本高齢者の幸福感に対する効果 」第3回国際ポジティブ心理学会 (ロサンゼルス 2013.6)
  • 兪今・新野直明・兪峰・森田彩子・安順姫・芳賀博:Medium-to Long-term Effectiveness of Positive Psychology Approach in Preventing Depressive Symptoms of the Community Elderly 「高齢者のうつ状態に対するPPAを主としたうつ予防プログラムの中長期的効果 」第3回国際ポジティブ心理学会 (ロサンゼルス 2013.6)
  • 安順姫、兪今、兪峰:「うつ予防プログラム介入が高齢者の主観的幸福感への影響」第71回日本公衆衛生学会総会(山口 2012.10)
  • 兪今、新野直明、兪峰、森田彩子、安順姫、芳賀博:「うつ予防介入が地域高齢者のメンタルヘルスへの影響」、第26回日本老年精神医学会大会(東京 2011.6)
  • 兪今、新野直明、兪峰、森田彩子、安順姫、芳賀博:"Effectiveness of Positive Psychology Approach in Preventing Late-Life Depression" (「高齢期のうつ予防におけるポジティブ心理学的アプローチ法の介入効果」)、Second World Congress on Positive Psychology(Philadelphia, Pennsylvania USA 2011.7)
  • 兪今、新野直明、兪峰、森田彩子、安順姫、芳賀博: "Effectiveness of Positive Psychology Approach (PPA) to Decrease Depression Symptoms in Older Adults in Relationship to Changes in Other Mental Health State "(「高齢者のうつ状態に対するポジティブ心理学的アプローチの効果とメンタル指標との関連」), 9th Asia/Oceania Regional Congress of Gerontology & Geriatrics (Melbourne, Australia 2011.10)

[寄稿]

  • 兪今「日々のリトルハッピーを感じ、幸せをグレードアップ―小さな心掛けが健康を守り、幸せをつくる―」 明治安田生活福祉研究所調査報 生活福祉研究86号(2014.2)

[講演会・研修会]

(2014年度)

  • C市 ハッピープログラム サブファシリテーター養成研修
  • C市 うつ予防講演会「小さな心がけがうつを防ぐ −ハッピープログラムについて」
  • B市 ハッピープログラム ファシリテータースキルアップ研修会
  • DAA交流会 財団研究報告「人生を楽しむコツ 〜こころにやすらぎとハッピーを〜」

(2013年度)

  • B市 うつ予防ファシリテーター養成研修会
  • D区 介護予防講演会「高齢期のこころの健康の保ち方〜毎日をポジティブに過ごすためのこつを学びましょう」
  • 東京都H市講演会「いきいきと生活するためにー高齢期のこころの健康―」

[ダイヤ高齢社会研究財団主催シンポジウム]

[ダイヤニュース掲載]

[報告書]

  • 平成23〜25年度A市介護予防事業「うつ予防教室」の事業評価 報告書(2015.1)
  • 平成25年度A市介護予防事業「うつ予防教室」の事業評価 報告書(2014.12)
  • 平成24年度B市介護予防事業「ハッピー教室」の事業評価 報告書(2014.3)
  • 平成24年度A市介護予防事業「うつ予防教室」の事業評価 報告書(2013.7)

担当者:安 順姫(あん じゅんき)研究員のご紹介ページへresearchmapへ別ウィンドウで開く

(公財)ダイヤ高齢社会研究財団 研究員

担当者:兪 今(ユ キン・YUJIN)

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