ホーム > 生きがい就業を介護予防へ活用:『健康・生活アンケート』

『健康・生活アンケート』

全会員への年次アンケートの実施

登録している全会員を対象とした『健康・生活アンケート』は、平成18年に町田市シルバー人材センターとの共同研究として始まり、平成26年には大阪府6拠点、奈良県5拠点が新たに加わりました。この研究の目的は、生きがい就業が「介護予防」に適していることを実証するための基礎的なデータを蓄積することにあります(図表5)。

図表5 シルバー人材センターにおける生きがい就業の基礎データの蓄積

図表5 シルバー人材センターにおける生きがい就業の基礎データの蓄積

アンケート調査の実施からデータ入力までをシルバー人材センターが担当し、データの解析および報告書作成をダイヤ財団が担当しました(図表6)。

図表6 アンケート調査の概要

図表6 アンケート調査の概要

調査票(p7〜10)の内容は、①表紙・②健康項目・③センター内外での地域活動状況・④会員が実感しているメリットから構成されています(図表7)。

健康状態を表す設問は、一般高齢者との比較が可能な「指標」を算出するために必要な項目を選定しています。「指標」は、以下のものが算出できます。

二次予防対象者の選定基準

要支援・要介護状態となる可能性の高い高齢者として「特定高齢者の候補者(後に二次予防対象者と改称、以下は二次予防対象者とする)」を効率的に選定するための質問票として25 の質問項目からなる『基本チェックリスト』が厚生労働省によって作成されました。これらは、食事の支度や買い物など社会生活を行ううえで必要な能力である「手段的 ADL」、転倒発生のリスクを中心とした「運動器の機能」、低栄養を抽出する「栄養状態」、咀嚼、嚥下機能に関する「口腔機能」、「閉じこもり」、「認知症」、「うつ」の可能性を判断するための設問からなっています。『健康・生活アンケート』でそれぞれの質問項目の配置を下表に示しました。

『基本チェックリスト』項目の『健康・生活アンケート』での配置

領域 項目数 『健康・生活アンケート』での項目番号
手段的ADL 5 1, 2, 3, 22, 23
運動器の機能 5 4, 5, 6, 12, 13
栄養改善 2 34, 35
口腔機能 3 31,32,33
閉じこもり 2 10,11
認知症 3 20, 21, 22
うつ 5 26, 27, 28, 29, 30

また、厚生労働省が示している「二次予防対象者」の選定基準は、下表の通りであり、本研究事業でもシルバー人材センターの登録会員における該当率を算出しています(「調査結果:健康度の年次推移」参照)。

「二次予防対象者」の選定基準 -以下のI〜IVのいずれかに該当した人を選定する-

I 全般的虚弱性 ①から⑥の20項目のうち10項目以上に該当する者
II 運動器の機能 ②の5項目のうち3項目以上に該当する者
III 栄養改善 ③の2項目すべてに該当する者
IV 口腔機能 ④の3項目のうち2項目以上に該当する者

老研式活動能力指標

活動的な日常生活をおくるための生活機能の指標として、13項目からなる老研式活動能力指標(13点満点)があります。この指標は、「社会的役割」の水準を含む高次元な能力を測定するもので、地域高齢者の生活機能の評価に適したものと言われています。10点以上が、地域での自立生活を送る1つの目安とされています。『健康・生活アンケート』では、1, 2, 3, 8, 9,14, 15, 16,17, 22, 23, 24, 25がこの項目に該当します。の項目は(できる・できない)の設問が該当。

主観的健康感

主観的健康感は、健康度自己評価とも呼ばれる現在の健康状態に対する本人の評価のことです。1つの設問に回答するシンプルな指標ですが、生命予後(寿命)にも関連があるとされています。『健康・生活アンケート』では、表紙の第1問目に、「あなたはふだん、ご自分で健康だと思いますか。あてはまるものを1つ選んでください」と設定されています。

図表7 『健康・生活アンケート』