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2020年度

都市高齢者の社会関係周縁部に関する研究

研究者
澤岡詩野
共同研究者
古谷野亘(聖学院大学)・西村昌記(東海大学)・菅原育子(東京大学)
研究期間
2006〜2021年度
研究概要

日常生活のサポートの提供者になりにくい親族以外の他者については、これまでの研究でその実態が、ほとんど明らかにされてこなかった。本研究では社会関係が希薄だといわれる都市部において、一般高齢者が取り結ぶ親族以外、特に「友人未満、知り合い以上の他者」との『ゆるやかなつながり』の実態とその成立・発展のメカニズム、並びにそれらの関係が高齢者に及ぼしている影響を明らかにし、つながりの希薄化に悩む地域に対して新たな地域創りのあり方を提示する。

本年度は、これまでに当該分野の専門家と共に実施した『ゆるやかなつながり』の実態や効用を測定する指標や調査方法の具体化を踏まえ、都市部において、開発した手法を用いた定量調査を行い、測定指標の妥当性を検証すると共に、つながりの実態や効用を明らかにしていく。

同時に、これまでのフィールド調査でみえてきた、社会的孤立の抑止や地域活動への参加のきっかけといった『ゆるやかなつながり』がもたらす効用について、継続して参与観察を行っていく。

得られた知見は、自治体、社会福祉協議会、地域組織、社会活動団体などの研修会や講演会で積極的に発信していくほか、一般への発信に向け昨年度に出版した「後悔しない『年賀状終活』のすすめ」の改訂を行い、2020年11月頃の書店での配架を目指す。

関連する成果

[論文]

  • 長田斎・古谷野亘・安藤雄一・澤岡詩野・甲斐一郎:大都市居住傘寿者のコホート調査:追跡対象者の特性と4年6カ月後の生命予後および介護・医療サービスの利用状況,厚生の指標,67(1),1-8(2020)
  • 澤岡詩野・渡邉大輔・中島民恵子・大上真一:都市高齢者のボランティア活動継続への意向に関する分析:よこはまシニアボランティアポイント制度登録者における検討,応用老年学,11(1),61-70(2017)
  • 古谷野亘・澤岡詩野・菅原育子・西村昌記:高齢者が日常生活において交流している他者との関係, 老年社会科学,38(3),345-350(2016)
  • 澤岡詩野・渡邉大輔・中島民恵子・大上真一:「都市高齢者の近隣との関わり方と支え合いへの意識:非常時と日常における近隣への意識に着目して」,老年社会科学,37(3),306-315(2015)
  • 澤岡詩野・古谷野亘:「社会関係の研究において用いられている非親族との関係の指標;日本の高齢者を対象とした最近の量的実証研究のレビュー」, 老年社会科学, 33(1), 47-59 (2011)
  • 澤岡詩野・古谷野亘・本田亜起子:「都市のひとり暮らし後期高齢者における他者との日常的交流」, 老年社会科学、34(1)、39-45(2012)

[学会]

  • 澤岡詩野・古谷野亘・安藤雄一・長田斎・甲斐一郎:「都市部傘寿者が70歳以上に新たにはじめた活動の有無と健康長寿との関連−杉並区健康長寿モニター事業−」第61回日本老年社会科学会大会(2019/6/6-8,宮城県)
  • 古谷野亘・長田斎・安藤雄一・澤岡詩野・甲斐一郎:「都市80歳高齢者における移動能力の障害とその後の医療費・介護サービス点数−杉並区健康長寿モニター事業−」第61回日本老年社会科学会大会(2019/6/6-8,宮城県)
  • 澤岡詩野:異性の友人のいる高齢者の特性. 第59回日本老年社会科学会大会(2017/6)
  • 澤岡詩野:パネルディスカッション「地域に生き、地域を創る「住まい方」とは?−地域それぞれの主体性を高めた地域包括ケアシステムを創るにはー」. 第59回日本老年社会科学会大会(2017/6)
  • 中島民恵子・渡邉大輔・澤岡詩野・大上真一:What approaches encourage the elderly to do volunteer activities? What kinds of group activities for the elderly promote an interest in more community involvement?. アメリカ老年社会学会(2016/11)
  • 渡邉大輔・澤岡詩野:ボランティアポイントプログラムは介護予防効果を持つのか:横浜での2年後縦断調査. 第11回日本応用老年学会総会(2016/10)
  • 澤岡詩野・渡邉大輔・中島民恵子・大上真一:都市高齢者のボランティア活動と継続意識;横浜市ボランティアポイント登録者における検討. 第58回日本老年社会科学会大会(2016/6)
  • 古谷野亘・澤岡詩野・菅原育子・西村昌記:ミニシンポジウム「いま改めて考える高齢者の社会関係 − 研究の到達点とこれから」において「高齢者が日常生活において交流している他者との関係;その分類と把握」を講演. 第58回日本老年社会科学会大会(2016/6)
  • 澤岡詩野・渡邊大輔・中島民恵子:都市高齢者の近隣に対する意識と社会活動〜横浜プロダクティブ・エイジング調査から〜.第57回日本老年社会科学会(2015/6)
  • 渡邊大輔・澤岡詩野:横浜プロダクティブ・エイジング調査報告(その1):介護支援ボランティアポイント制度は誰のボランティア参加を誘引するのか?. 第9回日本応用老年学会(2014/10)
  • 澤岡詩野・渡邊大輔:横浜プロダクティブ・エイジング調査報告(その2) 〜町内会・自治会活動への参加と近隣に対する意識〜.第9回日本応用老年学会(2014/10)
  • 澤岡詩野:「都市高齢者の日常的な他者との交流と居場所」 小講演機‖55回日本老年社会科学会(2013/6)

[寄稿等]

  • 澤岡詩野:「後悔しない『年賀状終活』のすすめ」、北海道新聞夕刊「編集長から」欄(2019/11/22)、読売新聞朝刊生活面 (2019/11/28)
  • 澤岡詩野:「高齢者の社会活動の特徴とは?求められるのは自立を促す支援」三菱食品株式会社『MSスクエア』2019年9月号(インタビュー記事)
  • 澤岡詩野:「生き・粋・活きシニア」北海道新聞(2017年5月〜2019年3月)
  • 澤岡詩野:「大衆長寿社会を豊かに生きる「ゆるやかなつながり」と「地域コミュニティ」の在り方」.「社会教育」2019年2月号(12-17)
  • 澤岡詩野:巻頭言「次世代を育むジィジとバァバの力」アニマート17号(2016.3月発行)
  • 澤岡詩野:コラム「人生100年の居場所学」時事通信から週1回、全14回配信(2015年1〜3月)。岐阜新聞、西日本新聞、釧路新聞、静岡新聞などに掲載
  • 澤岡詩野:「リタイヤメント後に第三の居場所を創る意味と課題」家計経済研究105号(2015.1月発行)
  • 澤岡詩野:特集論文「リタイヤメント後に第三の居場所を創る意味と課題」季刊家計経済研究37-46,第105号
  • 澤岡詩野:「いきいきセカンドライフ(生きがい探しに第三の居場所づくり」くらしの豆知識2015 (2014.9月発行)

[書籍]

  • 澤岡詩野:後悔しない「年賀状終活」のすすめ、カナリアコミュニケーションズ(2019)
  • 澤岡詩野:荻窪家族プロジェクトの特徴と意味(ソフトから見て),背景・建設の歩み, 新しい高齢者居住、参加のデザイン;地域開放型・多世代・シェアという新しい高齢者居住;専門家・賛同者としての関わり(荻窪家族プロジェクト編著)荻窪家族プロジェクト物語;住む人・使う人・地域の人みんなでつくり多世代で暮らす新たな住まい方の提案,12-18,46-56,156-169,萬書房(2016)
  • 澤岡詩野:住民が担うまちづくり(袖井孝子編著)「地方創生」へのまちづくり・ひとづくり,141-156,ミネルヴァ書房(2016)

担当者:澤岡 詩野(さわおか しの)研究員のご紹介ページへ研究員ブログへ

(公財)ダイヤ高齢社会研究財団 主任研究員

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