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2019年度

こころの健康づくりにおける自主活動を継続するための支援のあり方に関する研究

研究者
安順姫
共同研究者
芳賀博(桜美林大学)、佐藤美由紀(佐久大学)
研究期間
2017年度〜2021年度
研究概要

これまでの研究により、「ハッピー教室」におけるプログラムの実践がメンタルヘルスを改善させることが検証されている。しかし、このような通所型教室は、教室終了とともにプログラムの取り組みが低下し、効果が減少あるいは消失するとの報告がある。そこで、「ハッピー教室」の効果をより長く維持するために、教室終了後の自主グループの立ち上げや活動を実践し続けられるような支援を行ってきた。これまでの教室修了者へのアンケートを通じて、教室終了後に「自主グループ」を立ち上げ、継続してプログラムを実践している人では効果が持続することが示唆されている。また、こうした「自主グループ」が地域高齢者の交流拠点としての機能を発揮すれば、地域全体の「こころの健康度」を向上させることが期待される。

現在活動している「自主グループ」の状況は、活発に活動できているグループ、活動の維持・継続に苦労しているグループなどさまざまであり、活動活性化のために自治体・関係団体等による適切な支援が課題となっている。これまでの「自主グループ」へのインタビューを通じて、グループの活性化には「ハッピー教室」で身に付けたスキルを基盤とした運営および活動のコアとなる人材の存在が重要であることが示唆されている。

本研究では、地域の自主活動のコアとなる人材(ハッピーサポーター)の育成に取り組み、ハッピーサポーターの存在が当該地域における自主活動の活性化、延いては地域在住高齢者の精神的健康状態の維持・改善に及ぼす影響を検証する。本年度は、ハッピーサポーター養成のためのプログラムを作成するとともに研究協力地域のなかの介入地区(サポーター育成地域)と対照地区のベースライン調査を実施する。

外部助成
文部科学省科学研究費助成事業 若手研究B(2017〜2018年度)
関連する成果

[学会]

  • 安順姫・兪今:「うつ予防教室終了後の自主活動がその後のメンタルヘルスに与える効果」第77回日本公衆衛生学会総会(2018/10)
  • 安順姫・兪今:「うつ予防教室終了後における自主グループ活動への参加の実態およびその関連要因−神奈川県C市を事例とした検討−」第12回日本応用老年学会大会(2017/10)

[報告書]

  • 「うつ予防教室終了後の自主グループ活動定着のための支援に関する調査研究」報告書(2019/3)

[寄稿等]

  • 安順姫:「うつ予防教室終了後の自主グループ活動への参加状況と精神的健康状態の変化」ダイヤニュース No.96(2019/1)
  • 安順姫, 岩田明子, 黒澤侑子「『ハッピープログラム』の自主グループ活動の推進および支援〜神奈川県C市を事例として〜」ダイヤニュースNo.90 (2017/7)
  • 黒澤侑子, 安順姫「ハッピー自主グループ活動の推進〜ハッピープログラム修了者の自主グループ活動に対する支援事例〜」ダイヤニュースNo.82 (2015/7)

担当者:安 順姫(あん じゅんき)研究員のご紹介ページへresearchmapへ別ウィンドウで開く

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