調査・研究活動【公益目的事業1】の概要
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| 経済に関する調査・研究
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| 国際比較を枠組みとした調査・研究
| 調査・研究活動の成果
| 意識啓発活動
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| 活動成果の普及活動
| 公益財団への移行、事務所の移転
| 会議の開催 |
高齢社会における健康問題に関する調査・研究
(1) 介護サービスの質と管理手法の研究
- 1) 利用者モニタリングの有効活用に関する研究事業
介護サービス利用者のアセスメントデータに基づく評価方法である、MDS(Minimum Data Set)方式の"HC-QI(Home Care Quality Indicators)"を、日本の居宅介護支援事業者に適用し、その有用性を検討する。
3年計画の2年目にあたる平成22年度は、参加事業者におけるMDS-HCによる随時/定期アセスメントの定着と、アセスメント指導者の育成を推進した。
- 2) 介護における事故・ヒヤリハットの再発防止を支援するシステムに関する研究
訪問介護事業所調査により、事故およびヒヤリハット掌握方法の実態調査を実施した。また、事例および対応策を適切に収集する標準フォーマットを検討し、それに基づく事例収集を試行的に実施した。
- 3) 介護保険外サービスのあり方に関する調査・研究 −生活支援サービス利用の実態調査−
一つの地区における介護保険外の生活支援サービス事業者の実態を網羅的に調査し、その提供実態を明らかにするものである。訪問介護事業所へのアンケート調査およびヒアリング調査を実施し、研究報告書を取りまとめた。
(2) 介護予防政策の研究
- 1) 介護予防事業のエビデンスを蓄積する共同研究
自治体が保有している既存の統計データを統合・加工して、事業計画の立案に活用可能なエビデンス(根拠)を簡便に蓄積するためのシステム構築に取り組んだ。
平成22年度は、千葉県市川市・松戸市に加えて新宿区と大田区が新たに参加した。
- 2) 生きがい就業の継続要因に関する共同研究事業
「生きがい就業」の介護予防効果の検証を目的に、平成17年度より継続している町田市シルバー人材センターとの共同研究事業である。同センターの会員追跡調査を継続中で、平成22年度は2,514名から有効回答を得た。また、昨年度調査の分析結果を同センターの会報に報告した。
(3) 介護従事者に対する教育プログラムの研究
- 1) 港区介護サービス事業者管理者研修事業
介護サービス事業者の管理者を対象に、必要な知識を習得する場を与え、質の高いサービスの提供を実現することを目的として実施している。当財団が開発したカリキュラムに基づき、東京都港区の居宅および施設事業者の管理者を対象として3回の研修を実施し、153名が参加した。
- 2) 町田市介護員キャリアアップ研修事業
認知症ケアを中心としたカリキュラムに基づき、介護サービス従事者および市民向けに、計7回の研修会(1回4時間)を実施した。延べ参加人数は 300名(現任者149名、潜在有資格者17名、一般参加者134名)。なお、本研修は平成12年度から継続的に実施してきたが、一定の役割を果たせたことから、平成22年度で終了した。
- 3) 介護技術チェックシート普及事業
当財団が開発した「ダイヤ式介護技術チェックシート」を広く普及させ、介護の現場で活用していくため、普及に携わる人材を継続的に育成する目的で2005年度から実施している研修会である。平成22年度は、全国各地で19回の研修会を実施し、延べ975人が参加した。
- 4) 訪問介護職員のキャリアパス構築に向けた追跡調査・研究
平成12年から20年までに町田市のキャリアアップ研修を受講したホームヘルパー1,019名の、資格取得、事業所の異動、役職者への就任、離職等についての追跡調査を行うもので、12月に調査票を配布し、現在回収データを分析中である。
(4) 高齢者の身体的健康度、精神的健康度に関する研究
- 1) 介護予防事業評価システムの開発および調査・研究
長岡市の実施する介護予防事業が、在宅虚弱高齢者の健康および医療経済面にもたらす効果を中長期的かつ包括的に評価する研究である。
平成22年度は、平成19年度からの3年間のデータをもとに包括的な評価を実施し、従事者研修および自治体への結果のフィードバックと指導を実施した。また、学会でも発表を行った。
- 2) うつ予防プログラムの開発および効果検証事業
うつ予防プログラムによる在宅高齢者の精神的健康度の維持・増進および医療経済的効果について、中長期的に包括的評価を行うことを目的とする。今年度は、追跡調査を継続的に実施し、結果報告会および国際学会(2題)、国内学会(1題)の発表を行った。尚、本研究は桜美林大学加齢発達研究所との共同研究である。
- 3) うつ予防応用プログラムの開発および効果検証事業
高齢者の不安、不眠の改善を図ることで、うつ予防および精神的健康度の維持・増進に資することを目的とする研究である。ポピュレーション版、ハイリスク版の2種類のうつ予防プログラムによる介入研究を行い、プログラムの効果について検証した。本年度は、介護従事者研修会(2回)、結果報告会(2回)、合同研究会(2回)を行った。尚、本研究は桜美林大学加齢発達研究所との共同研究である。
- 4) 地域高齢者の精神的健康度および予後に関する縦断的研究
長岡市と共同して、自殺率の高い在宅虚弱高齢者を対象に、精神的健康度の予後について縦断的調査を行い、今後の精神保健計画に有用な資料を得ることを目的とする研究である。今年度は2,916人のうつハイリスク者を対象にベースライン調査を行い、2,404人から回答が得られた(回収率:82.4%)。また、従事者研修会(1回)を実施した。
(5) 有酸素運動を用いた元気高齢者づくりのためのエアロビック研究
- 1) ダイヤビック教室参加者を対象とした第2回アンケート調査
ダイヤビック教室の有用性・課題等を明らかにすることを目的に、同教室参加者で第1回目(平成22年11月〜12月)の調査回答者を対象に基本属性、主観的健康感、教室への参加状況等の第2回(平成22年11月〜12月)のアンケート調査を実施。932名より回答を得た(回収率81.2%)。
- 2) 知的障がい者への応用研究
3ヵ年にわたる本研究は平成20年度に完了したが、成果物の有用性の検証のため平成22年度も継続的に訪問活動を行った。4施設で延べ1,245名の利用者に対して訪問・指導活動を行った。
- 3) インストラクターの技術向上
2000年に誕生したダイヤビックは10周年を迎え、さらなるダイヤビックの指導技術向上を目的としたダイヤビック10周年記念「第7回ダイヤビック研究会」を平成22年11月26日に開催した。また、情報提供誌「ダイヤビックニュース」を発行した(4回)。
- 4) ダイヤビック・インストラクターの増員と普及活動
新たに41名を認定し、認定者数の累計は184名。
[目次]
調査・研究活動【公益目的事業1】の概要
意識啓発および活動成果の普及活動【公益目的事業2】の概要
財団の動向
ダイヤ財団の研究報告書や刊行物について
ダイヤ財団では高齢社会における「健康」「生きがい」等の諸問題について調査・研究活動を学会報告するとともに、主なものを研究報告書として発表しています。また、「ダイヤニュース」や「ダイヤ財団新書」などの財団刊行物をご希望の方は、下記までお問い合わせください。